3月3日終電に乗れない時間まで働いたので、映画を観てきました。
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ヴァージンTOHOシネマズ 六本木
・お勧め度
「戦争について考えたい人」 3つ星半
「元気になれる映画が観たい人」 0つ星
「グロテスクなものが駄目な人」 0つ星
「国とは、故郷とは、何だろうか?」
それが観終わった後に一番強く残っている感想です。
国のため、故郷のため、家族のため、彼は復讐の暗殺行為に
身を投じるだけれども、人格が崩壊し、
結局彼は国、というより、国家組織に「裏切られ」
(最初からただの駒の一つとして扱われていたのだから、
裏切りとは言えないかもしれないが、
ラストシーンで、
主人公の「大切な人として夕食のテーブルについて欲しい」の投げかけに対して、
背を向けた上官(つまりは国家組織)は「裏切り行為」以外のなにものでもない。)
ただ、信じるられるものは、自分をとりまく家族だけになる。
ぼくがこの映画で感じたのは、
その人の人生への価値観、イデオロギー、アイデンティティーは、
その人にとっての何を意味するのだろうか、という事だ。
戦争に巻き込まれる人々、もしくは積極的に巻き込まれる人々が、
己の幸福のため、平和のため、自分のため、自分以外の他者のため、
と言って、人を殺し、死んでいく様をみせつけられる度に、
なにかとても歯がゆい感覚に陥る。
映画を観る前は、もっと主人公は苦悩していくのだと思ったが、
思いのほか、淡々と進んでいく。
苦悩というよりも、そのあまりの状況に壊れていく様が印象に残ってます。
頭を抱えてじっと悩むというよりも、
復讐リストに載っている人物を殺す事こそが、
自らの平穏につながるという事にすがりつき、
様々な出来事に動じないよう、冷静に行動しようとすればするほど、
起こる事実を受け止めきれず壊れていく。
母親が全てを見通したように彼に
「あなたがやった事はわたし達がこの土地で生きるためにした事。
あなたの子のためにした事、何をしたのかは知らないが、胸を張りなさい。
」
といったニュアンスの事を言って彼を諭し励ますが、
「した事を知りたいか」と言われると、「ノン」と答える。
PLOと一員の対峙での
「例えどれ程の時と血を流しても、あの土地を手に入れたい」
という言葉
復讐メンバの爆弾の工作員(実は解体が専門、元は玩具屋)が
「ユダヤ人としての誇りを見失っている。止めよう。」
という哀願
彼を英雄と呼び握手を求める若い軍人。
それらに対しての彼からの答えはない。
持ち合わせてないのだ。
リストの人物を殺す事に、「逃げる」事しか彼にはなかったのだから。
(その行為は正しく「逃げ」だと思う。)
そして、最後はそのリストを渡した国からも裏切られ、映画は終わる。
だからこそ、思うのだ
「国とは、故郷とは、何だろうか?」と。
スクリーンに出てくる人々の国というものに対する執着心は、
島国で一度も占領された事のない(アメリカには占領されたと思うが、)
日本人にはわかりにくい事なのかもしれない。
ただ、それでももどかしくなる。
ミュンヘンオリンピックに起こった事を初めてこの映画で知ったので、
ある程度わかってる事を前提に作られている部分もあるので、
わかりにくかったり、映画で起こっている事を捕まえ切れなかったりしました。
勉強不足です。
なので、勉強してから、もう一度見てみたいです。
ただ、ホントにぐろい。
プライベート ライアンといい、
スピルバーグは、ちょっとその路線を押しすぎな気がする。
ラストのベットシーンも、何故SEXとテロの回想シーンを
混ぜなきゃいけないのが、いまいち意味がわからなかった。
ただ、インパクトを強くするためだけだったら、
余りにも悪趣味だ。
また、幕が降りたらお会いしましょう。
〜物語の始まりは、日常の終わり
物語の終わりは、日常の始まり〜